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夏の畑

2008年08月08日

 梅雨が明けて以来、高温でほとんど雨のない日々が続いている。畑はカラカラで、灌水をしなければ耕運機を動かすこともできない状態だ。夏野菜は炎天下、息も絶え絶えに見える。それでも倉庫には6~7月に収穫したジャガイモ、タマネギ、カボチャがあるので、それを基本に何とか野菜セットを作っている。配送前日の朝に、土が乾いて手では抜きにくくなったニンジンを掘り、日が落ちて気温が下がるころからトマト、ピーマン、オクラ、豆類などを収穫しておき、当日の早朝にナス、キュウリ、ラディッシュ、葉もの類を収穫する。それらに知人のトマトとアスパラを加え、暑さの中、トリたちが頑張って産んでくれている卵も入れて、各人各様のセットを組み、配送に出発する。
 今は雨が期待できないので、種まきのできない、または失敗しやすい時期でもある。梅雨明け前にまいて発芽しかけたニンジンも干天猛暑で消えてしまった。インゲン豆も花はたくさんついていても、落果したり豆の中身がスカスカになったりしている。
 このごろは、効率よく働けるのは早朝の3時間くらいと日が落ちるころからの数時間である。主な仕事は、ナスやサトイモなどにつくニジュウヤホシテントウムシやハスモンヨトウ(編注:ガの一種)の幼虫や卵を見つけては一つずつ取り除いてゆくという命を奪う作業や、野菜以外の草を刈ったり抜いたり、これもまた植物の命を奪う作業である。食卓に並んだ料理を「いただきます」と言って食するということは、それらの食材の命をいただくというだけではなく、取り除かれた害虫や草たちの命へも思いをはせることなのかもしれない。
 とはいっても、がっちりと土に根を張っているオヒシバやスベリヒユ、タデ類などは実に困り者だし、ナスの実や葉を傷だらけ穴だらけにするテントウムシダマシも、汗だくの状態では、自然の中のお友達とはとても思う余裕がない。けれどお盆を過ぎるころから、時々降る雨や少し冷たくなった風に「種まきせねば」という思いがわいてきて、優しい心も復活してくるのが毎年のことだ。青々と広がる田んぼの上を群れ飛ぶアカネを見ながら、秋の季語を含んだ俳句を作りつつ、今はまだ青息吐息で猛暑を乗り越えているところである。

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