わが家はただ今、秋ジャガ収穫の真っ最中である。ダンシャクイモで有名な北海道では、5月に種イモを植え付けて9月に収穫する一年一度作であるが、四国のこの辺りでは、「二度イモ」の呼び名の通り6月と12月の2回収穫することができるのだ。
30年以上も前のことになるが、小生の専攻は作物学で、卒業論文はオーストラリアにおけるジャガイモ栽培をテーマにしたものであったと記憶している。当時に比べて現在は、新品種が次々と出現していて、表皮の色も食味も実に変化に富んでいる。とはいえ、一般市場における中心品種は今でも、春はダンシャク、メークイン、秋は農林1号、デジマなどで、あまり変化はないようだ。
しかし現在のわが家の中心品種は、表皮が赤く丸型のアンデスであり、続いて表皮は赤いが芽が浅くメークインに似た俵型のレッドムーン、そして掘り出した時は黒く見えるほど濃い紫色のパープルキッズなどである。また、今年の9月植え付けから新しく導入したのは、ベニアカリという表皮がピンクで芽の部分がポッと紅い品種で、気が付くと普通の白っぽい表皮のジャガイモはほとんど作らなくなってしまっているのだ。
さらに変わったところでは、農林44号(通称「インカのめざめ」)という、中が濃いクリーム色で澱粉(でんぷん)の含有率が高く栗のような食味でこれがジャガイモ? と疑うような品種も作ってみた。とてもおいしいのだが、惜しむらくはあまりに小粒で、収量も少ない(他品種の半分以下)。来春もう一度作ってみて、ちろりん農園の作物の仲間入りをさせるかどうかを判断したい。
そのほか、近年フランスから導入されたドロシー、チェルシー、シンシア、ロザンナ、シェリーなどかわいい名前の品種も試してみたくて、その入手方法を検討中だ。
スコップで土を掘り返すたびに現れるさまざまな色に心を弾ませるのが、多品目・多品種の作物を育てているわが家の楽しみの一つなのである。皆さんにも、ジャガイモにもたくさんの種類があることを知っていただき、それぞれの個性に合った料理を見つけていただきたいと思う。