昨年あたりから、野菜畑の一部で、ダイコンやハクサイの葉の色が銀白(ぎんぱく)になるものが出てきた。よく見ると0.7~0.9ミリの葉ダニがいたので、農業改良普及センター員に調べてもらったら、ハクサイダニとのこと。早速、小生の持っている野菜害虫の本でも調べてみたが、載っていない。
それもそのはず、このハクサイダニは1993年に新種として確認されたばかりのニューフェースなのである。四国では、2002年に香川県の冬ダイコンで被害が初報告され、続いて2003年にハクサイ、ブロッコリーでも報告された。このことと、名前から考え合わせて、ハクサイ、ダイコン、キャベツなどの十字科(編注:アブラナ科)に限って害を及ぼすものと思っていたのだが、キク科のレタスやシュンギク、セリ科のニンジン、アカザ科のホウレンソウ、果ては野菜以外のハコベやホトケノザなどほとんどの植物にとりつくそうで、実際、周りのいろいろな植物にも確認することができた。
この新参者の害虫は、低温期に活動する。夏越しした10~11月に孵化(ふか)し、成虫による被害発生は12月と3月に多い。また驚いたことに、まだオスが見つかっておらず、メスのみで単為生殖を行うと考えられている。摂氏10度で1カ月1世代、5度では2カ月で1世代、0度では活動ゼロとのこと。すなわち、冬の四国でいつでも発生可能な害虫である。近年の地球温暖化は、彼らにとって生存・繁殖のビッグチャンスなのだろう。
農薬には弱いそうだが、わが家のような無農薬の有機野菜畑には、今後、重大な影響を及ぼす害虫となる可能性を持っている。もちろん、家庭菜園の安全農法にとっても大きな脅威。
「ハクサイダニ」、今後とも注視が必要である。