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物価高騰の中で

2008年07月14日

 値上がりし続けるガソリン価格は、ついにリッター当たり180円を超え、家計を直撃している。わが家でも、農作業用に軽トラック、配送用に箱バンと2台の車を使っているので、確かにきついものがある。

 しかし、35年ほど前を振り返って小生が鳥取で大学生だったころ、ガソリンはリッター160円だった。そして、小生がウエーターのバイトをしていた「ロマン」というベタな名前の喫茶店の時給が同じく160円だったと記憶している。つまり、1時間の労賃はガソリン1リッター分で、今に置き換えればガソリン価格は700~800円だったことになる。
 そのころ、父のお下がりのマツダロータリークーペは、一度に50リッターの給油量を誇っていた。しかしリッター当たり7~10㎞しか走れない、非常に効率の悪い車だった。かつ、車体もあちこちへこんでいて、通称“ボロータリークーペ”。ちなみに、同じ学部の友人たちはそれぞれ、スズキ“ボロンテ”(フロンテ)、日産“ボローバード”(ブルーバード)に乗っており、“3ボロ農学部生”と呼ばれていた。仕送りも少なく、貧乏だったのに、そんな燃費の悪い車に乗ってどうやって暮らしていたのか、今となっては謎である。

 最近では、欧州諸国と比べてガソリン価格はいつの間にか安くなっていたようだ。同様に、農産物も世界中から安い物を輸入しまくり、気が付けば、日本の農業は青息吐息、食料自給率39%は先進国中最低だという。そのわずかの自給部分さえ、石油を使って成り立っているところが多いありさまである。
 ニュースでは何度も繰り返されるが、ゴールデンウイーク、夏休みなどを海外で過ごす人たちは相変わらず多い。そして、飽食の中、米の生産量よりも多い1000万トンもの食糧が残飯として廃棄されているという事実を知るにつけ、今こそ食べものに正しい価値を置き直す機会であるととらえたい。農家は決してボロもうけをしたり、高級農産物ばかりを作りたいわけではない。農村に若い人たちが入り、プライドを持ってほどほどに暮らしてゆけるための農産物価格はいかほどなのか、考えてみる必要があると思う。
 ちなみに、今タスポで話題のタバコも、ヨーロッパやオーストラリアでは、一箱500~1000円するらしい。健康を損なうと分かっている品物を売っているのも不思議な話だが、誰かが言っていたように、健康にとって一利もないものをそれでも吸いたいという方々には、頑張って納税していただけばよい。もちろん、日々厳しくなるマナーを守るのも含めてのことだ。

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