今朝起きると自治会の有線放送が聞こえました。「ハマチがたくさん捕れました。ご希望の方にはお分けしますので、漁協市場までおこしください」というのです。秋から冬にかけてこんな放送が流れるのも田舎らしいのどかさです。
早速、私は“田舎のオープンカー”で市場まで出かけました。正月のおせち料理に飽きた時期なので、そんなに多くの住民は集まっていませんでしたが、それでも次々と地元の人がやって来て、3本まとめて1000円の袋を次々と買い求めていました。私は3000円で3袋を買って帰りました。
わが町、双海町は農山漁村地帯です。年末になるとお百姓さんからはミカンやカキや野菜が、漁師さんからは魚が食べきれないほど届くのですが、漁師さんにとってミカンやカキや野菜は作っていないので貴重品です。またお百姓さんにとっては、魚はこれまた貴重品なのです。わが家はそれを逆手にとって頂き物を言葉は悪いのですが「横流し」するのです。
今朝買い求めたハマチはお百姓さんに食べてもらおうと4軒に配り、とても喜ばれました。帰りにまたミカンをもらったりしました。
元々は漁家といいながら、今では漁業から撤退しているわが家でも魚は貴重品で、時々頂いた物を調理して冷凍して食べていますが、釣り好きな義弟から届く自ら釣った冷凍タコなどは絶品で、近所へ「お裾分け」や「横流し」すると大変喜んでくれるのです。
さて、私はこの日、ハマチさばきに挑戦しました。頭を落として内蔵を取り、三枚に下ろすのですが、年末に買い求めたよく切れる新品の出刃包丁のおかげであっという間に調理を終わり、専用のパレットに入れてサランラップをかけ、冷蔵庫に保管しました。
さて、この2匹の天然ハマチをどのように料理するか、「お魚ママさん」の免許を持つ腕のいい奥さんの手料理が、今晩の食卓をにぎわせてくれるでしょう。
このサイトのコーナーを担当している真鍋シェフならどんな料理を作るのか想像もつきませんが、私が考えた料理は3品です。
まず刺し身です。養殖魚が主流を占めるハマチですが、やはり天然のハマチの刺し身は格別で、先日おじゃました東京都奥多摩町で頂いた天然ワサビがまだ少し残っているので、すり下ろして食べたいものです。
2品目はブリ大根です。畑には、今年は不作といいながら大きく育ったダイコンがたくさんあります。ハマチのあらとダイコンでブリ大根を作ると、温かいご飯によく合うのです。
3品目は、腹身(こちらではヒハラとも呼ぶ)にあら塩をふって塩焼きにします。焼きたての腹身にレモンを搾って食べると、もうほっぺたが落ちるほどです。
「田舎はつまらん」と田舎に住む人は嘆いていますが、考えようによってはこのようなおいしい魚が日常食べられるし、果物も野菜も新鮮で、それでいて水も空気もおいしい、加えて人情豊かです。田舎のどこが「つまらん」のでしょうか。私は田舎ほど人間優先で楽しいユートピアはないと思って暮らしています。今日も楽しくハラハラ、ワクワク、ドキドキしながら、時にはジーンとする感動を感じながら生きているのです。
「田舎万歳」です。