今年の冬は殊のほか寒かったようですが、人間牧場にも遅い春がやって来て、草木の動きが感じられるようになりました。いよいよ春の準備です。昨年末から準備を進めてきた「サツマイモ・命のリレー」プロジェクトが具体的に始まりました。
腐葉土の上に新しい土を載せる作業や、腐葉土囲いの木枠に屋根柵を打ちつけ保温のためビニールで覆う作業は先週既に終えていて、後は種芋を土に伏せるのです。

【写真】ビニールで覆われた苗床ハウス
これからの作業は、私が子どものころ母親が芋壺(つぼ)から取り出した芋を半分に切り、切り口に腐り止めの木灰を付けて畑に伏せていた様子を思い出し、誰の指導も受けず見よう見まねでするのですから危ない話です。
芋の種は青果市場へ買いに行きました。芋といえば鳴門金時というほどですから、まず箱の表面に書いてある銘柄を確認し、 「里むすめ」という名前が付いていて、見るからにおいしそうな、しかも適当な大きさのものを選びました。計算だとベニヤ板2枚程度の広さには6列に5個ずつ並ぶので、30個が必要です。特級品なので2200円もしました。この金額だと芋のツルが100本程度は買えるのにと思いつつ、失敗しないよう決意を新たにしました。

【写真】種芋

【写真】種芋の入っていた段ボール箱
さあ、植え付けです。ビニールをはがし、苗床に6列の目安筋をつけ、芋を軽く投げ込みました。ビニールハウスの中は低いので少しかがんで中に入り、手スコップで穴を掘り、一つ一つ丁寧に穴の中に差し込んで、その上に芋が顔をのぞく程度、土をかぶせていきました。

【写真】苗床に植えた種芋
これで芽が出るかどうか不安ですが、既に芋の下には腐葉土が敷かれていて、計算上はその地熱で囲いの中の温度が保たれて、芽出しが促進される予定なのです。種芋を伏せたのは3月10日でした。早ければ1カ月後の4月10日までには芽吹く予定ですが、その後ツルが順調に育てば5月中旬にはツルの植え付けが……と、夢は次第に広がっています。

【写真】苗床と種芋
本当は種芋も昨年収穫したものを使う予定でしたが、子どもたちはそんなことお構いなしにほとんどを食べてしまい、私の分け前である3個しか残っていないのです。私はその種芋を風邪をひかせないようダンボールの中にもみ殻とともに入れて、わが家の室内に保存していました。貴重な種芋なので、先日取り出し、一緒に植えてみました。保存した種芋の3個しか命のリレーにはならないのですが、それでもかろうじてこのプロジェクトは継続しているのです。
昨日、下校途中の小学生の集団に会いました。「少年少女おもしろ教室」に来ている子どもたちが、「進ちゃん、今年も人間牧場へ行くからね」と手を振り、声を掛けてくれました。