(2010年01月29日)
(2010年01月22日)
(2010年01月15日)
先週11月1日の土曜日、島根県松江市で開かれた「夕日サミット」の基調講演とパネルディスカッションのパネラーを依頼され、遠路、車で5時間も走って出かけていきました。
私はこの20年間、夕日に魅せられて夕日をテーマにしたまちづくりを推進してきました。私が始めたころは、まだ日本全国がバブル全盛時代だったため、昇る朝日に比べ、沈む・落ちる・没するといったマイナスイメージのある夕日は誰も見向きせず、相手にもされませんでした。しかし、“夕焼けコンサート”をやったり国道の名前を公募して「夕やけこやけライン」としたり、はたまた夕日を見る場所としてシーサイド公園を造ったりした結果、夕日のきれいな町がすっかり定着しました。今では「しずむ夕日が立ちどまるまち」双海町に年間55万人もの観光客が押し寄せるようになったのですから驚きです。

【写真】ふたみシーサイド公園の恋人岬沖に落ちる自慢の夕日
今回の夕日サミットは、私たちの町のように夕日が美しいことを自慢にしている全国の市町村に呼びかけて実現しましたが、残念かな、経費節減の折から、県外出張を伴う会議にはなかなか出席もかなわず、思ったほどの参加は得られませんでした。それでも、同時に開いたポスターセッションには、海外も含めたかなりの数の自慢の夕日の写真が勢ぞろいしていました。

【写真】全国の夕日の写真が集まった写真展
松江市といえば、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)がこよなく愛した宍道湖(しんじこ)嫁ヶ島に沈む夕日が有名です。

宍道湖嫁ヶ島に落ちる夕日
その夕日が一望できる場所を国土交通省が夕日スポットとして整備したこともあって、また松江が舞台となっている朝の連続テレビ小説「だんだん」の人気もあって、にわかに松江の夕日が脚光を浴びるようになったのです。宍道湖の湖岸に面したホテルで開かれたサミットと連動したフォーラムでは、それぞれの市町村が、おらが自慢の夕日を盛んにPRしていました。
基調講演で私は、これまでの20年間の苦労と成果を楽しく語らせていただきました。続いてパネラーとして松江市長さんやイギリス人女性へザー・ディクソンさんたちと討論をしましたが、夕日は日本全国といわず世界中どこにでも沈むものだけに、ナンバーワンやベストワンを求めるのではなく、オンリーワンを求めればいいと結論づけました。
私はこれまで、宍道湖に落ちる夕日、大阪天王寺の夕日、良寛さんの愛した新潟県出雲崎の夕日、北海道留萌黄金岬の真四角の夕日、静岡県西伊豆町の夕日、和歌山県白浜の夕日、長崎県九十九島の夕日、西表島の夕日など、名だたる夕日百選の夕日を見てきましたが、夕日は人の心を落ち着かせてくれる不思議な魅力を持っています。これからも夕日を愛する心で穏やかに暮らしていきたいものです。