(2010年01月29日)
(2010年01月22日)
(2010年01月15日)
人間牧場にはかなり樹齢の古い11本の梅林があり、今年も梅の収穫の時期がやって来ました。年末から春先にかけて可憐な花を咲かせ、馥郁(ふくいく)とした香りを漂わせていた梅の木も、いつしか緑の衣に覆われ梅の実をたくさんつけているのです。お百姓さんの話によれば梅は、隔年結果がひどく2年を周期として豊作と不作を繰り返すのだそうですが、人間牧場の梅の木は主人の私に似ているのか(笑い)、多い(10箱)少ない(5箱)の変動はあるものの、毎年それなり真面目(まじめ)に実をつけてくれるのです。
今年は裏年で、20キロのキャリーに5箱100キロも収穫することができました。「桜切る馬鹿(ばか)、梅切らぬ馬鹿」ということわざがあるように、本来梅の木は剪定(せんてい)をしなければいけないそうですが、梅の木の剪定方法も分からずそのまま放置していますが、それでも実をつけるのですからよほど馬鹿なのかも知れません。

【写真】今年収穫した梅の実
梅の木はユズと同じく悪いことに硬くて鋭いトゲがたくさん出ていて、少し厚手の作業着を着て木に登るのですが、体中にトゲが刺さり、まるで私の体は切られの与三郎のようになってしまいました。
収穫した梅の実は私と妻が毎年梅干しと梅酒に自家加工するのです。例年のことなので手慣れたもので、水洗いして水気を切った梅をはかりで量り、梅干しは減塩樽(たる)が15%、普通塩樽が20%の塩を振りまいて漬け込みます。減塩樽はカビさせないためにホワイトリカーを表面に振って蓋(ふた)を閉めるのです。やがて8月になると漬かった梅を取り出してセイロに並べ、三日三晩の土用干しをして夜露を取り紫蘇(しそ)を入れて本格的に漬け込むのです。

【写真】今年漬け込んだ梅酒
一方梅酒は酒を飲まなくなった私のためと、人間牧場にやって来る子どもたちや来客のためにホワイトリカーは一切使わず、梅3キロに砂糖を3キロ入れて梅ジュースを造るのです。容器は8リットルの広口瓶を使いますが、昨年漬け込んだ瓶の梅酒を水洗いした清潔な一升瓶にジョウゴを使って入れていくのです。8リットルの容器でだいたい2升くらいが取れるので、今年はとりあえず20本ほどを造りました。搾りかすの梅の実は砂糖と梅のエキスがふんだんに入っているので、お茶漬けのお供に最適で、またその梅を鍋で煮詰めてワインとレモンで味付けすると美味しい梅ジャムが出来上がるのです。梅の種を取るのが少々手間がかかるものの、出来上がったジャムはパンにつけて食べると最高の味なのです。今年も2瓶分を煮詰めましたが、小分けして冷凍して当分楽しめるようにしています。
私の夢はこの梅酒に人間牧場専用のレッテルを作って貼(は)り付け、人間牧場の特産品として活用することです。そのため近々人間牧場にかまど小屋を造る計画で、設計を息子に頼んでいますが、忙しいのか一向に仕事が進んでいないようです。やがては梅酒も梅干しも梅ジャムも、今年は間に合いませんでしたが、全てこのかまど小屋で加工したいと思っています。
酒が飲めないというより体の都合で飲まなくなった私は、最近妻と食事時にこの梅酒を食前酒として少し愛飲していますが、美味(おい)しくて食が進んでいます。
近所や親類におすそ分けして喜ばれる梅酒に、今年人間牧場に蜂蜜という新たな特産品が加わりそうです。人間牧場に生えているフキを使った佃煮(つくだに)も加えると、野趣たっぷりの食べ物が田舎暮らしをより楽しくしてくれ、私のスローライフはまた新たな展開が期待できそうです。
ちなみに「梅の一生」というこんな文章を見つけましたので紹介します。
梅の一生 (大正の初期国語読本より)
二月三月花盛り うぐいす鳴いて春の日に
楽しい時も夢のうち 五月六月実がなれば
枝からふるい落とされて 村からまちへ持ち出され
何升何合の図り売り 元より酸っぱいこの体
塩につかって辛くなり 紫蘇につかって赤くなる
七月八月熱いころ 三日三晩の土用干し
思えばつらい事ばかり これも世のため人のため
しわが寄っても若い気で 小さい君等の仲間入り
運動会にもついて行く まして戦のその時は
なくてはならないこの私