■ 香川…涅槃の道場 讃岐の札所
《第70番 本山寺》
- 【所在地】
- 香川県三豊市豊中町本山甲1445
- 【連絡先】
- TEL:0875-62-2007
- 【近隣の地図】
- 地図
【略縁起】
境内は約2万平方メートルで優美な五重塔が立つ。国の重要文化財の仁王門を入ると、国宝の本堂など堂塔が軒を連ねる。
本堂には「一夜建立」の伝説があり、縁起によると、大同2年(807)、弘法大師が平城天皇の勅願を受けてこの地を訪れ、一夜ほどの短時間で堂宇が建立された。大師は堂宇に本尊として馬頭観世音菩薩像を彫造して安置し、脇侍に阿弥陀如来像と薬師如来像を彫って、「長福寺」として創建したといわれる。このころは寺領2000石で24の塔頭(たっちゅう)があり、隆盛を極めた。
天正(1573~92)の兵火で塔頭や諸堂は焼かれたが、本堂と仁王門は難を免れた。この時、本堂に攻め入った兵士が厨子を開くと阿弥陀如来から血がしたたり落ちているのが見え、驚いた軍勢は本堂などを焼かずに退散したと伝えられる。このことから脇侍の阿弥陀如来像は「太刀受けの弥陀」と呼ばれている。領主の京極家の帰依を受け再興され、天保年間(1830~44)に「本山寺(もとやまじ)」と改称した。
写真は『遍路の風景 空海のみち』村上護著、吉岡功治撮影(愛媛新聞社)から
参考文献『先達経典』(四国八十八ヶ所霊場会)