政権交代後の政治の動きを国民は今どう感じているのだろうか。「民主党の努力は買いつつもそう簡単に改革は進まないだろう」。 誰もがそう思って見ていると思う。しかし今回のように、連立政権ではあるにせよ、新政党が前政権を倒して新しい政策をもって政治を司(つかさど)るのを見守るというのは、われわれにとって初めての経験である。従ってどこまで改革が進んだかを測る尺度がないのだ。
一応マニフェストという選挙時の約束が判断の材料にはなるのだろうが、あくまでもそれは努力目標であろうことはみんな理解している。前政策の見直しに始まって、目標実現のために必要な組織作りなどを考えれば、そう短期間での成果は期待できない。実際にそうなりつつある。しかしそれで改革が進んでいないとも言えないし、また進んだとも言えないのである。まだまだ相当長い目で見ていかなくてはいけない。
では、自民党は何をしているのであろうか。今の国会で見せているような、以前のどこかの政党のように重箱の隅をつつくような、或いは相手を誹謗(ひぼう)中傷するような議論は見たくない。現政権に対する監督者として、また、対案をもって臨む次期政権の候補者として、切磋琢磨(せっさたくま)の競争をしてほしい。そして力を蓄えたうえで、しかるべき時に国民に問うて再び政権争いをしてほしいのだ。その時までに現政権はどれだけ改革を進めているだろうか。われわれは何らかの尺度をもって判断し、二大政党のどちらに期待が持てるかを選択するのだ。
今後まだ自民党が一つにまとまるかどうかも判(わか)らないが、政治は二大政党の新しい時代に入った。いや、その入り口に立っているのだろう。政府、官公庁など、組織というものは、やはり、固まってしまったところがあると、そこに腐敗物が溜(た)まるものなのだ。そういったものを吐き出しながらうまく政治が回ってくれることを期待するばかりだ。