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「春に三日の晴れなし」

2008年04月11日

 桜が咲くと春本番である。なぜか日本人は桜が咲くと血が騒ぐらしい。満開の桜の下で「花見」と称して食べたり飲んだり大騒ぎをするのは日本人独特の習性である。桜の語源を調べると、動詞の「咲く」に接尾語の「ら」が付き、名詞になったものとされる。桜は奈良時代から栽植され、田の神が来臨する花として、「信仰」「占い」のために植えられた。そのため桜の「さ」は耕作を意味する古語「さ」、もしくは「神霊」を意味する「さ」を表し、桜の「くら」は「座」を表すといった説もある。
 桜は日平均気温10度を超えると開花する。この温度は、作物の種をまいたり農作業を始める目安となる温度でもある。桜の花が咲くのを目安に畑を耕し、種をまくのだと農家の古老から聞いたことがある。先日、愛南町で早期米の田植えがあったと新聞に出ていたが、稲の苗づくりも田植えも、桜の開花より早いと苗がうまく育たず、本田での活着が悪い。このことを昔の人は経験で知っており、田の神が来臨する花として植えたのかもしれない。

 わが“あらし山”清見タンゴール園地に5年前に植えた桜(ソメイヨシノ)が初めて花を咲かせ満開になった。わが家では“清見”の収穫は桜の花が咲くのを目安に収穫している。この桜の下で採りたての“清見”で朝食をとり、お昼は収穫しながら弁当を広げて花見をし、満開の桜の下で昼寝を楽しむ。なんともぜいたくで先祖に感謝である。

】“清見”園の桜(ソメイヨシノ)と、 清見タンゴールと桜のツーショット
【写真】“清見”園の桜(ソメイヨシノ)と、 清見タンゴールと桜のツーショット

 しかし、この桜の花が咲く時期は菜種梅雨の時期にあたり、日本上空には時速40キロほどで進む強い西風が流れ、この強い風にのって高気圧や低気圧が次々にやってくる。このため天気が周期的に変化し、「春に三日の晴れなし」と言われ、晴天が何日も続かず天気があまりよくないことが多い。
 桜の花はもともと命短く、絶好の条件で愛(め)でることが難しい花でもある。
 「散る桜 残る桜も 散る桜」
 9日の雨が“花散らしの雨”でなければよいが……。

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